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正直、未だに倒れているディアスを、何とかするのが面倒だ。
はぁ、世話の焼ける奴だ。朝から、溜め息をつかせるなよ。
内心愚痴りながらも、ディアスの体を揺らした。
「おい、起きろ。寝るならベットで寝ろ」
「うぅ・・・仕事を・・・しなければ」
ディアスはおもむろに立ち上がり、書類を整理し始めたが、また倒れた。
「少しは休んだらどうだ?」
バタリ
あっ、また倒れたか。そして、立ち上がった。
「・・・仕事・・・片付かない」
「それは見れば分かる。だが、時には休む必要があるだろ」
「・・・仕事・・・」
駄目だ。目が死んでいる。正気じゃない。
「はぁ、分かった。今日は俺も手伝ってやるから、少し休め」
バタリ
また、倒れたのかよ。そして、立ち上がるな。
俺は再び立ち上がろうとしているディアスを阻止した。見た目、ゾンビにしか見えないぞ、これ。
「・・・仕事・・・」
このままでは、話にならないと言うか、さっきの会話はあいつの独り言だったのか?
何か微妙に会話が成立していたから、驚いた。
・・・そんなこと、今はどうでもいいか・・・・取りあえず、頭を軽く叩けば直るか?
バシッ。ッ!!こいつの頭、石頭かよ。
「・・・ん?何故ここにいるんだ、カイリ」
やっと気づいたか。
「少し休め」
「だが、仕事が終わっていない」
「今日は俺がお前の仕事を手伝ってやる」
ディアスは心底驚いたような表情をしていた。失礼な奴目。
「あのカイリが、俺の仕事を手伝うだと!?何かの前触れか?絶対、そうに決まっている。普段なら、だらけて仕事をあまりせず、人に押し付けてくるカイリがだぞ。明日は雨、否、雪か?違うな。槍でも降ってきそうだ」
なんて酷い言い草だ。俺だって、一応仕事はしているのに。
本当かって?疑うんじゃない、本当だからな!!
そりゃあ、たまに面倒になったから、手伝ってくれと頼んだりすることはあるけど、ちゃんと仕事はしている。
それと、仕事が無い時ぐらい、だらけてもいいだろうが。
・・・本当の所もあるから、強く言い返せない。
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