†第3章†友を大切に思い続ける王族

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そう、向かったんだ。3時間かけて・・・。もの凄い疲れた。大した距離でも無いのに。 ・・・ディアスの仕事を侮っていた。これは、ただの配達じゃない。 ディアスの奴目、何が誰でも出来るだ。確かに出来るかもしれないが、滅茶苦茶疲れる。そんなものを俺に寄越すな!! 横にいるフィアは、全く疲れてはいないけど。それはそうだよな。ほとんど、俺が働いていたのだから。 じゃあ、フィアはどうしたか?勿論、仕事をしていたさ。けど、俺の方は重労働とかばかりだ。 実は、商業区域に行く途中にも配達先があり、俺達は配達しに行ったんだ。 すると、配達先には老若男女がおり、まだかまだかと待ち望んでいたな。 今思えば、ディアスの奴が来ると思っていたから、待っていたんだな。 最初は、俺達がその配達人とは気付かなかったから。 俺達が、ディアスの代わりに配達しに来たものだと言ったら、がっかりされた。 何故か?それはな、ディアスが配達先の人の依頼(お願いごと)も良く受けていたからだ。 例えば、探し物を手伝って欲しいや鍋を直して等、比較的簡単な依頼をディアスが解決していたから、この辺では人気者だったようだ。 だから、ディアスがいなくてがっかりしていた。 気分的には、俺が何かやらかした気分になり、もやもやした気分になり、仕方ないから俺に出来る範囲ならと言う。 そしたら人が変わったように、世間話や修理してくれ等頼まれ、凄い勢いだった。 次から次えと嵐のように舞ってきて、失敗したと後悔したが今更撤回することも出来ず、泣く泣く全て片付ける。 全て片付け終わると、ありがとうと感謝の言葉を言われ、終了した。 「つ・・・疲れた・・・」 「大丈夫~?まだまだ、送り届けないといけない物が沢山あるよ~。早く行こ~、日が暮れるよ」 大丈夫じゃない。そして、何気に酷いな、フィア。疲れているんだから、少しぐらい休ませてくれてもいいと思う。 当たっているだけに反応は出来ないけれども。 吐きたくはないが、溜め息を吐いてしまった。俺の幸せが消えていく。 俺は、本当に全て配達先に送れるか、不安になっていた。
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