†第3章†友を大切に思い続ける王族

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横にいるフィアは、大して不安そうにしてはいないけど・・・。男としていいのか、俺? 否、良くないだろ。ここは気を引き締め、頑張らない。 え?普通は反対って?違うな。俺はこういう時は、頑張らないで通すんだ。 何故なら、頑張ろうと思っていると逆に頑張る気力が下がってくる。こういうのは、メリハリが大切だからな。 だから、適当に頑張ればそれでいい。 そんなことを考えていると、商業区域に着いた。 次はどんな恐ろしい配達先何だと、俺は心の中で身構え、配達先に向かう。 だが、そんな不安は配達先に着くと払拭し、さっきより楽だと感じた。 確かに手伝ってくれとは、何回か言われたが別段苦にならなく、普段できないような体験も出来たから楽しい。 後、仕事を手伝ってくれた報酬として、沢山色んな物も貰えた。大体が食べ物。 それと、ディアスに持って行ってくれと言われた物もある。 「カイリ、さっきより楽だったね~」 「そうだな」 俺とフィアは、一度休憩し、商業区域にあるベンチに腰を下ろした。 そして、今は何をやっているかというと、クレープを食べている。至福の時間だ。 さっき歩いていると、近くにクレープ屋を見つけたからな、俺もフィアもつい食べたくなったので、買いに行き休憩がてら、こうしてベンチに腰を掛け、クレープを食べている。 ちなみに、俺が頼んだクレープは、チョコレートとクリーム、バナナ、アイスが入った、クレープだ。 フィアは、桃とクリーム、アイスが入った、クレープ。 やはり、疲れた時には甘い物だな。今までの疲れが、消え去ったように感じる。 「カイリ~、カイリのクレープ少し頂戴~」 「ああ、いいぞ」 フィアは俺が口をつけていない所を千切り、食べた。 ん?何だ? 周りにいる奴等はジーと俺達をを見ていた。見ていた連中は、何か喋っているが聞こえない。 気になる。・・・ここからなら、感覚を研ぎ澄ませれば聞こえる距離だな。 感覚を研ぎ澄ませて、聞こえた言葉は関節キスという単語。 は?俺がフィアと間接キス? そんなの日常的によくありすぎて、意識したこと無い。今まで生きてきて、ディアスやシオン、リザともあったから。
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