大悪魔(ルシファー)の紅い糸

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「今すぐ練習しないの?まだ時間があるんでしょ?そうですよね、先生」 「あ、ああ。そうだな…よし、お前ら!もっと頑張って行くぞ!」  私、春夏秋冬癒麗はどうやら、魔物達に術式を使わなくても出来ると言う事を証明しなければならないようです。 でも不思議と嫌と言う思いはありません。 何故か心から湧き出る何かを感じます。 わくわくしているのでしょうか? これからの生活が楽しみになって来ました。 コツを教える私に影から見ていた者が居た。 「へぇ、凄いじゃない。術式を使わなくてもあれだけ出来る女の子。これまでに無い面白い子が出てきたねぇ」 まるで新しい玩具を見つけた様にその青年は無邪気に笑った。 「最近は美形美形と騒ぐ女ばかりだからねぇ、もう飽き飽きしてるところさ」 青年はつまらなそうに溜息を吐く。 目には感情が無いという感じだった。 「でも…あの子は分からないかもね…」 妖しく微笑えむと背を向け闇へと消えた。 彼の服に付いていたのは蛇のような見たことも無い称号だった。 結局、バスケは3時間くらい行い、最初と比べてなかなか上達していた。 魔物は体で覚えるのが早いらしい。息を切らして私の元にやってきたEDOは膝に手を立ていかにも疲れているよとアピールをしながらも顔を上げた。 「お前、よく疲れないな…」 確かに休まず3時間やるのは慣れていないときついのかもしれない。 「私は慣れてるから大丈夫よ。アンタ達も時期に慣れてくると思う。遊びでやっているのなら別にサボろうが気を抜こうが関係ないけれど、優勝目指してたり目標を持っているなら本気で取り組んだ方が自分のためよ。そういうのを観客に見せる事によって、努力と言うものを分からせる事が出来るからね。努力は絶対に裏切らない、仇になることなんてないものなのよ。今まで頑張ってきて、気を抜かないでやって、成果が出ない時なんてあった?」 そう私が問いかけるとEDOは首を横に振った。 私はそれに満足し、微笑んだ。 彼の顔が赤くなったが、何故だろう。 まあ、気にしないでおこう。
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