大悪魔(ルシファー)の紅い糸

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―というか、あのホコリだらけの教室で寝てたのか? Dクラスならありえそうだ。 内心頷きながらもダンボールに座る。 言うまでもない、勉強をするのだ。 学力テストのためにも成績は良くしておかねばならない。というか此処にずっと居座るのは嫌と言うのが本音だ。 集中して勉強をやっているとRIRAが何してるの?と歩みよってきて、横から覗きこんだ。 「それは勉強に決まってるでしょ?明日、私は初回試験なんだから頑張らないと」 「初回試験?んー、ああー、あったね…」 RIRAがそう言うと皆は急に黙り込んだ。 ―何かしたか? 「ああああああ!?!?」 疑問に思っていると一斉に大声を上げてきた。 いつか鼓膜が破れて耳が聞こえなくなりそうだ。 「五月蠅いわよ!」 逆ギレしてみても効果は無い、真っ青にしながら慌てている。 もしやと思い、ある事を問いかけて見た。 「もしかして、アンタ達もあるの?」 試験と付けくわえて言って見ると、ぎこちなく頷いていた。 ―忘れてたんだな そう思った。 というか絶対そうだ。 Dクラスの勉強会が始まりました。 「今月こそは点数取ってクラス上がるんだからァー!!」 「え?クラス上がるの?」 「新入りは知らねぇだろうよ」 面倒くさそうに言うジョレンにちょっとイラっときた私です。 「えぇっと、もう3月の下旬だからテストとか実技試験とかあるんだけど、今週はテストがあるの。勿論、知識のなんだけど…」 「どういう知識の問題なの?」 「えーと、Dクラスは魔術の性質と効果について…とその他、理数、文芸と知識までが範囲だそうなんだけど…あぁー私無理かもー」 シロナは頭を抱え、床に寝そべる。 初めから諦めてどうすると言いたいどころだが、それほど難しいのだろうか… 「申し訳ないんだけど、その試験範囲の資料は持ってる?」 「あぁ、俺試験やらねぇから貸してやるよ。つかいらね」 コイツはDクラスに一生留まるつもりか? 「だってめんどくせぇじゃん」 そう呟きながら鞄をあさっている。 ―適当すぎだろ
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