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内心で毒づきながらもジョレンから教材を借りる。
ペラペラと軽く捲ってみると…
「うわっ、何これ…凄く簡単じゃない!」
難しいのではなく、簡単すぎるが等しい。
私が視界に入ったのは間違いなく小学生3年生くらいであろうかという単純な問題である。
「簡単じゃないよ!!これのどこが簡単なの!?」
ああ、そうか…Dクラスは極度の馬鹿の集まりなんだな…
うんうんと真面目に頷きながら確信していた。
ふと、EDOが私のノートをペラペラと捲り始める。
「うわっ、何だこれ!!読めねぇ!!」
「dy/dx=2x+a=2(-3)+a=0 は計算するとa=6 そしてy=x2+ax+b=1+6+b=-2 でb=-9ってこと。英語はA mask, a perpetual natural disguiser of herself,Concealing her face, concealing her form,Changes and transformations every hour, every moment,Falling upon her even when she sleeps.ウォルト・ホイットマンという人間が書いた詩よ。疑問点も多いけど、一応訳せるから訳したの。だけどまさか小学生の問題が出るとは思わなかった。理数と文系は勉強しなくていいわね」
「これ…SAクラスでも出ない内容じゃないの!?ちょっと、癒麗ちゃん何者!?」
「人間?」
「いやいや、そういう事じゃなくて…って地球って凄いの?」
「私より頭の良い人は数えられないくらい居るわよ。人間っていうのは弱くてもココが働くのよ」
私は頭を指す。
「というか、地球とやってる事同じなのね、これは…」
「そうなんだよね、何でも、地球から取り寄せた情報で問題を作ったらしいよ。でも難しくて解けないの…」
それなら納得はいく。
最初から勉強も何もしてない状態で三年の内容を解ければそれは天才と言っていいものだろう。
基本も何も理解していないものにこんな簡素な問題も解けるはずがない。
「いつか、教えてあげるよ」
そう私が言うと皆は振り向き、目を輝かせた。
「ほんとっ!?」
「いやぁー、ついにDクラスの生活からおさらば出来るってことか?」
「セイナに少しは教えてもらってたけど、本格的に教えて貰えるとなると嬉しいね!」
「セイナ?」
一体誰だろうか
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