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『でも私はむしろ現実主義とかじゃなくて、う、なんだろ。そんな堅いのじゃないんだよね、ともかくさ』
考えるような彼女の瞳は自然と上を向いていた。それでもはっきりした答えは出なかったらしい、結果萩原は一人納得して僕にそれだけ言ってのける。
そんな彼女の態度に僕の顔は自然と苦笑う。
「よくそんな冗談言えるな、全く心外だ」
『いやいやそんな事ないっすよ。まじまじ』
「嘘っぽい…」
『信じてくれたって…、俺達友達だろ?』
「職権乱用だ」
『何職?』
「友職」
『なにそれ?』
「主に学校の自販機の抹茶オレを僕に奢る」
『まさに外道。…え、君抹茶好きだったっけ?』
「ん、一応」
『意外。てっきり浪漫チックかつ乙女チックに甘甘チョコレート系が好きなのかと思ってた』
「お前こそ外道だ!」
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