夏い夏

6/10
前へ
/20ページ
次へ
季節は春。テーマはスタンダードな桜。寂しさを表すために夜桜をイメージしてみた。全体的になんか侘しい、し、空しい。桜メインのくせに桜がやけに端に寄ってる。桜の樹がなんか小さい。黒多め、いや、黒くらいしかないレベル。 『うぅむ、なかなかの出来じゃないか。さすが美術部、貴様プロになれるんとちゃう?』 「何様だよ、てか何弁だよ」 振り向きざまに半笑いで返すと、萩原は『別にけなしてないよ?』と、ふ、とこちらに視線を移して笑う。 『私は絵心ないから憧れる』
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加