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そこで全てを把握した
あぁ…召喚に巻き込まれたんだな
やっと謎が解けて隣で今だに眠る彼に視線を移す
そろそろ起こすか
紫「ちょっと君、起きなよ」
肩を揺すってみると、案外簡単に目を開けた そして第一声
?「知らない天井だ…」
あ、こいつ…俺と同類なのか?
彼は回りを見回してから俺に視線を戻した
?「あなたが神か?」
紫「どこ見て言ってんの?俺はあんた達にぶつかられた被害者だよ」
?「…え?」
紫「覚えてないの?」
彼は眉をひそめながらうなり始めると、しばらくして声をあげた
どうやら思い出したようだ
?「え…と…すみませんでした!」
勢い良く土下座しようとする彼の頭を素早く抑えた これには相手が唖然としている
紫「君が謝る必要はない 原因はもう一人の学生でしょ?」
?「え…何で?」
紫「何で分かるか、て?単なる推測だよ さしずめ、君は脇役って所だろ、そしてもう一人は主人公 大方、勇者召喚に巻き込まれたくなくて逃げていた所、主人公がぶつかって、更に前方にいた俺に衝突…結果、巻き込まれた、でしょ?」
?「ス、スゴイ…全部当たってる…」
紫「仕事上、観察や推測が必要事項だったんでな」
?「あんた、刑事か探偵?」
俺は首を振って答える
紫「近いが…どっちでもないよ 特に俺の場合は、ね」
笑顔で答えたつもりだけどちゃんと笑えているかな、俺
?「もういいかな?」
彼とは違う男の声に振り返った
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