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「あぁ…それなら…最近は、よくニュースになってる『連続餓死事件』を追ってるよ。」
彼が日本酒を飲みながらゆっくりと話し始めた。
「あの事件は、おかしな点が多くてね。どうにも腑に落ちなくて自分から調べると言ったんだ。例えば……」
彼は、手帳を取り出し説明を始めた。彼は資料用の手帳以外にアイディアや推理をするためのノートを用意している。彼は、そのことについて「頭が悪いからね。こうしないと事実と想像の区別が付かなくなるんだ」と言っといた。
「今回の事件の被害者の年齢だけど…17・23・27・19・25言えるのは十代後半から二十代までに起きているように見える。」
「違うの? 」
彼の含みのある言葉に気が付き聞き返す。
「順に説明するから」
彼は、相変わらずだなぁっと言いたげな笑顔を浮かべながら話を続けた。
「この事件には、死に至るまでの他の事の方が共通点として異様なぐらい多く重なるんだ。」
彼は年齢を横一列に書き出した下に共通点を並べていった。
一人暮らし・何かに怯える・明かりを嫌う・目を合わせない・同じ詩をつぶやく
最後に、「餓死」と付け加えてから話し始める。
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