クラスメイトの僕ら

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「おはよーお!」 私はいつも通りに、教室に入り自分の席に座った。 「翔さーん」 山田翔子。 中学1年生、入学したばかり。 まだ、学校の規則やきまりをあまり知らない。 翔さんってのは、同じ班の舛成駿って奴が勝手につけた呼び名。 「おっっはよーん」 「うん」 「何だよ!冷た!!」 はっきり言ってコイツはうざい。 馬鹿で何も考えずに行動して、嫌な事があればふて腐れて。 本当に子供だ。 「おいおい、翔さん。駿がへこんでるぞ!」 クスクス笑って言ってきた、この人は。 私の初めて憧れた人。 増田聖人。 同じ班で、入学した当日から憧れてた。 格好良くて運動神経良くて頭も並外れの良さだし、顔だって整っている。 一つ欠点なのが『物凄い短気』ってところ… 直ぐに切れる。 「うるせーよ。まーくん…」 「まーくん言うなや」 はいっ切れた。 増田は『まーくん』って言われるのがいやならしい。 お母さんに『まーくん』って呼ばれてるらしくて。 それが嫌なんだって。 「ぢゃあ話に入るな、まーくん」 「分かったから呼ばないで…」 「いきなり弱気だな」 こうやって、いつも私が勝っている。 こういう事をしていると、間から舛成が入ってくる。 「おぉいー。何俺をのけ者して2人で話してんだよ」 でた、いつも入ってくる。
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