2 とつぜん

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いやなことを思い出した・・・ 「ははっ・・・」 無意識に力ない笑いをしていた。 「何笑ってん? だけどよ、ほんとに知らねぇのか!? お前はアンテナ低いよな…」 とか云々言っている。 仕方ねーじゃん、突然のことだったし、舞い上がってどうしたらいいか分かんなかったし。。。 あんな告白みたいなの初めてだったんだからさ。 それに。。。 バイトはこれからなのかな と思ったから。。。 キンコン カンコン と始業のチャイムが鳴る。 あの時のチャイムと重なる。 「あ、仕事だから。。。じゃ」 と、お姉さんに言い階下に降りた。 いや、逃げたんだ 『バイトはこれからなのかな と思ったから。。。』 そんなの嘘 こんな可愛いヒトからの突然の意思表示に、舞い上がって・・・ どう対応していいか分からなかったんだ・・・ お姉さんのバイト最終日だとも知らずに。 階段を降りる途中、振り返ってチラッと見たお姉さんの。。。瞳 そして、小走りで俺から離れていく彼女。。。 思い出すと、身体中が疼いて居ても立っても居られない感じになる。 あの時、逃げなければ、今頃どうなっていたのかな? だけど、ほぼ初対面だったし。。。 今になっても逃げ口上か!? 情けねぇよな。
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