運命の日

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「そろそろ行くか……」 お母さんと馬鹿みたいなやり取りをした数十分後。 僕は着慣れた制服を身にまとい玄関で深呼吸をした。 「い、行くのね?」 「う、うん……」 そろそろ合格発表が開始される。 僕は待つのが苦だったので開始の少し前には学校についておく事にした。 「じゃ、じゃあ行ってくるよ!」 「よし、頑張ってきなよ!」 「おっけ! じゃあ……!」 僕はがっちりお母さんと握手を交わし玄関をあけた。 ちなみに家から高校までは約30分かかる。 自転車でもいいのだが、なんとなく歩いた方がご利益がありそうだったので僕は一人心臓が弾けそうになりながら高校へと歩み出した。  
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