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「お前はどうなんだ、光輝? 確か、去年まで、お前のレベルは3だったな。学年では、ほぼびりっけつの成績だったはずだが?」
自分を称える光輝に気を良くした章太郎は、腕を組んで胸を反らした。
だが、
「ああ。おれ? おれはこの前の総合力検定でさ、レベル7って言われたんだ。てへぺろ☆」
「な! なにっ!?」
事もなげにそういう光輝に、章太郎は思わず唸っていた。すぐにしまったと思ったのか、
「ふ、ふん。成長したじゃないか、光輝。で、指向性試験は?」
章太郎は髪を掻き上げ、必死に平静を取り繕った。おかげで余計なことまで訊いていた。
「うん。そっちのテストは、『サイコキノ』判定で、レベル7だってさ。ちぇー。俺、『テレポーター』か、『サイコメトラー』が良かったなー。
行きたいとこにすぐ行ける瞬間移動能力も、勉強しなくってもよくなる接触感応能力も、絶対に念動能力より便利だぜー」
「なにぃ? 総合力判定7で、指向性判定も、7……?」
章太郎は蒼褪めた。
光輝の力が、ほぼ純粋な『PK』だと知ったからだ。
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