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彰は地を蹴り、光輝の腕を掴んだ。同時に、
「閉じよ、『ゲート』!」
彰はキューブを眼前に突き出した。キューブは彰の声に応え、青白い光の柱を、一直線に前方へと飛ばした。
そして、光輝は目撃する。
「な、なんだ、あれ!?」
光輝たちの目の前には、真っ黒な球体があった。
虚空に浮かぶ半径三〇メートルほどの球体は、凄まじい勢いで何もかもを吸い込んでいる。
彰のキューブから放たれている光も、その球体に飲み込まれていた。
「……ち。俺の”力”だけで、どうにか出来るのか、こりゃあ……?」
ぶわ、と額から汗を噴き出させた彰の口元が、いびつに吊り上がった。
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