第一章

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第一章

 戦いを避けて通れる者などいない。生きている限りは、逃げても逃げても、その先には、また別の戦いが待っている。  ならば、挑むしかないとは思わんか? 自分で納得する為に。そして、勝ちたいとは思わないか? 大事なものを、守る為に。  勝ち負けは、神のみぞ知ることだ。俺たちには、ベストを尽くすことしか出来ん。  だから、勝利を疑わずに進む者より、敗北の恐怖に耐えて挑む者の方が、この俺は好きなんだ。  俺はそういうヤツを、“勇者”と呼ぶ。敬意を込めて、そう呼んでいる。  もちろん、心の中で、だがな。        東雲四十万
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