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「さっきの自殺者の魂がここに送られて、浄化されるって言ったでしょ?」
「はい」
「私はね、七夕の日にその中から何人か選抜選出して、私が一番興味が出た人にこの魔力を委譲することにしてるの」
「委譲?」
「うん」
「最低那由多の魔力を?」
「そう。で、この魔力の利用できる世界に飛んでもらおう、って言うこと」
「世界って....ここみたいな異次元があるんですか?」
「うん。君たちが想像する近未来のような世界やファンタジー世界、変わったところでは何にも無いってところもあるわよ」
....世界は広いな。
「....で、今年選ばれたのは君ってこと」
「ぼ、僕?」
そんな馬鹿な....
「僕みたいな異物は....」
「そこっ!!」
僕が言葉を発しようとした瞬間、ビシッと織姫さんが指を向けてきた。
「そこが一番興味をそそられたの」
「え、え?え?ど、どこですか?」
「さっき、君の個人情報を色々言ったわよね」
「あ、あぁ、はい」
「その時君は自分の才能全てを否定した。でも、君は人類の希望と言えるべき能力を持っているの」
「....へ?」
「でも、君はそれを嫌った。自殺の理由も『他の人と違うから』だしね」
「そ、それは」
....事実だからしょうがないじゃないか。
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