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一度会えば千波への義理も果たせる。
そのつもりで、私はぐっと我慢した。
「43キロです」
『そうなんだ、……』
何そのテンション?43キロでは不服なのかっ?
「気に入りませんか?」
『いやそうじゃないよ、益々ストライクだなって』
そうですか… まっ、貴方はボークだけどね!!
「で、どうします?」
『どうしますって何が?』
「会うの止めますか?」
『もちろん会うよ、いつが都合良い?』
スケジュール帳を眺めながら空いている日を確認する。
「私は再来週の15日が良いかな?」
『えっ、もっと早く会えない?来週が良いんだけど』
おいおいっ、聞いておいて私の都合は無視なの?
「それじゃ、来週7日の夜なら……」
『了解、12月7日ね?俺の仕事が終わったら電話するよ』
「分かりました、それじゃ…」
電話を切った私は、スケジュール帳に予定を殴り書きしていた。
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