20人が本棚に入れています
本棚に追加
.
そして約束の時間から、もうすぐ二時間が過ぎようとしていた。
テーブル上のドリンクも、三杯目に突入している。
「アイツの少しは二時間なのね…」
会った事もないのに体重を聞かれ、初めての待ち合わせに二時間も遅刻するヤツの為に、待っててと言われ待っている私って、ハチ公並みに忠実じゃない?
そんな自分に呆れて思わずクスっと笑ってしまった。
「楽しそうだね?」
突然声をかけられた驚きと、一人で笑っている姿を見られた恥ずかしさで、急に立ち上がった私は椅子に足を取られ転んでしまった。
「大丈夫っ!?」
「痛っ、……」
「立てる?怪我してない?」
私の手を取り起こしてくれた彼の顔をみると、……写メより少し優しそうな人。
しかし、こんな所でコケるなんて超恥ずかしい… 痛いけど、それよりも恥ずかしさで一杯になっていた。
.
最初のコメントを投稿しよう!