first story

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「凜華ぁ~!!おっはろ~!!」 「おはよ~。早苗」 朝からテンションが高いこの子は、小学校からの大親友の高梨早苗。 そして、あたしは笹原凜華。 一応、学級委員長もやっているあたしは、自分で言うのも可笑しいけど、クラスの中心人物。 休み時間は、必ず友達とふざけ合ったりしゃべったりと、明るい性格。 あたしのクラス____影山高校2年F組は男子も女子も仲良くて、今までで一番いいクラスだなって思う。 でも_______ 「今日も相変わらず地味だなぁ…」 「ほんとほんと。いっつも、読書とか有り得ないんだけど~」 あたしのクラスには、1人。クラスで目立たない存在。 いわゆる、「地味男子」がいます。 「…か。…りんか。…りんかぁぁぁ!!」 突然大きな声が聞こえたから声のした方向を見ると、わざとらしく口に両手を当てて叫んでいる早苗。 「…どうしたの?早苗」 そう返事をすると、 「笹原。お前、今は何時かわかるか?」 いつの間にか教室にいた先生に聞かれ、時計を見ると____8時10分。 朝の学活の時間だった。
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