Part 1

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ダメ、とにべもなく女が答えた。 「ほら、タオル取って。ここの海のことはあたしの方がよく知ってるの。この季節だと、まだ冷たいんだから」 しかたないね、と男が優しくつぶやいた。 「駄目だって」 女の子が頬をふくらませる。 細く柔らかい髪を指だけで撫でながら、男が耳元で囁いた。 「ね、パパ約束するから。お昼ご飯食べたらまた来ようね」
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