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ちょっと…
≪納得出来るかコルァ!!≫
受験生たちは一斉に今度は盾尾先生に詰め寄る
「遅れたら、不合格な。」
が、
既に盾尾先生は出口へ向かっていて、
(ほーら言わんこっちゃないー)
アリーシア学園長にわき腹当たりを肘で小突かれていた。
(ああ言うしかないでしょう?だってクロウとシロウは…ゴニョゴニョ…)
そんな二人の後に
違う先生に連れられ、黒と白は堂々と受験生の横を通り抜ける。
「ごめん遊ばせ。」
シロウは特に上機嫌で口元を扇子で隠し、ドレスのフリルを揺らし、笑いを含みながらハイヒールのかかとを鳴らした。
ハイロはそれを横目で流して、
(自分が今できることは、あいつらを羨ましがることじゃない)
右足を踏み出した。
そう、彼に、彼らにできることはただ一つ。
その右足に左足が続く、
受験生たちも続く、
学園長か盾尾についていくこと!
ただそれだけ!
ハイロは2人と先生を追い抜かし、
アリーシアへ荷物を揺らし走っていった。
頭を切り替えなければならなかった。
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