伝説のはじまり

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「けど妙だな」 その野次馬は顎に指をかけてつぶやいた 「コクリュウは一家総出のお見送りだ。まあ、親はいなかったけどな。」 ここまで言われてハイロはピンと来た。 「じいさんだけだ。」 単なる野次馬、だけではない凄味をこのセリフだけでなぜか感じてしまった。 長い髪、あごひげ、毛がすべて金色なこの男に。 「…、俺は金太郎。お前さんは?」 ハイロが金太郎を観察していたことに気づいたのか、彼は自らを名乗ってみせる 「俺はハイロ、二つ名(苗字)は無い」 金太郎は背中を見せて 「ホワイトソール一族は両親と子供が何人かいたはず、まあ誰にでも少なからずの候補生になりたい理由があるんだろうな。」 そう言うと歩みを始めて、 「さて俺も受付でもしてくるわ。あ、そうそう俺は漢人(カント)だから二つ名が無いのさ、お前さんがさっき時間を聞いてたあいつもそうだぜ。」 後ろを振り返ると、 青髪の女の子はあの場所からもう消えていた。 とまあ、よくよく考えてたらついさっきと比べて入場門付近の人気が少ない気がする。 「受付…。金太郎!受付って何だ!?」 ハイロは先を行く金太郎を追いかけた
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