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呼吸を整える間もなく、俺は保健室のドアを開けた
「あっ、あのゆうり…」
保健室なんて、俺とは無縁の場所だから保健の先生の名前なんてもちろん知らなくて。
その先生は口の前で人差し指を立ててしーっ、とやると、二つカーテンがしまったうちの窓側のベッドを指差した。
その指されたベッドに駆け寄って、恐る恐るカーテンを開ければ
ワイシャツ姿で、氷枕をしたゆうりが眠っていた。
熱、か…
そっとおでこを触れば、俺でも分かるくらい熱くて。
ちらりと見たゆうりのワイシャツの第一ボタンは開けられていて、少しだけ見える首元に
俺はゴクリと唾を飲み込んだ。
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