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「すいません、ゆうりと一緒に早退します」 普通ならこんなこと、はい分かりました。なんて、軽々しく許可しないと思うんだけど、 先生は、サラサラと紙を二人分かいて俺に渡してきた 「それ、職員室に持っていってね」 なんてふわりと微笑んで。 「ゆうり…、お家帰るぞ」 「んぅ…?」 そっとゆうりの身体を起こせば、眠そうにゆうりはごしごしと目を擦った 「起こしてごめんな、熱あるからお家帰るぞ?」 イスに掛けてあったゆうりの学ランを背中に掛けると、ゆうりは小さく返事をしてスルリと腕を通した。
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