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俺はいつの間にか隣でニヤニヤしていたパツキン野郎の肩を掴む。
「戻せ!今すぐ元の姿に!」
「えー、どうしようかなー?君、僕が神だって信じてないみたいだしなー」
「そんな事ない!今はめっちゃ信じてるから!
だから、お願い!戻してぇぇぇぇ!」
「しょうがないなー」
ニヤニヤ顔を崩すことなく神は俺の頭をポンポンと二回軽く叩いた。
「はい、戻ったよ」
その言葉を聞いたと同時に姿見を見ると元の男の姿に戻っていた。
「はぁー……。良かった。
あのまま女になっちまったらこれからどうやって生きていけばいいのか分かんなくなる所だった」
「これで僕が神だって事は信じてくれたよね?」
「あぁ、あんな目に合ったんだ信じる他無いだろ。
つーか、お前が神だとして何で俺は此処に居るんだよ?
俺は勇者召喚に巻き込まれただけで、転生イベントが発生しそうな『そんなのある?』みたいな死に方はしてないぞ?」
「あ、うん。それを説明する為に僕は此処に来たんだ。
君のせいで随分話が逸れちゃったけど」
そう言って、神は俺に少し責めるような視線を向けてきた。
悪かったよ。
「まぁいいや。
それより本題に入ろう。
単刀直入言うと君は死んだ」
今までのニヤニヤした顔が急に物凄く真面目な顔になったかと思うと突然そんな事を言った。
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