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其処には鉛色の銃身が短い小型拳銃が置いてあった。
コレは拳銃の形をしてはいるが鉛の弾丸を火薬を使って放つ事は無い。
コレは俺が始めて作った魔法具で、ついさっき最後の調整を終えたばかりの物だ。
武器の性能としては自分の魔力で弾を作って撃つという簡単な作りだ。
ただ、この拳銃の弾倉部分には『非殺傷』と『殺傷可』の2つの魔法陣が刻まれていて、弾を作る時に魔力が魔法陣を通る事でその魔法陣に対応した弾が生成されるという仕組みだ。
そのモードの切り替えを本来ならセーフティがある場所で行なっている。
セーフティが無くてもこの魔法具は俺の魔力じゃないと反応しないし、魔力を流さなかったら弾が発射される事もないのでセーフティが必要無いのだ。
その拳銃を手に取る。
そして、右手の中指に嵌めてある父さんに魔法具を作ると言った時に貰ったボックスと同じ効果を生み出す指輪に魔力を流して、それの効果によって空中に出現した裂け目の中に小型拳銃をしまう。
「よし、明日から早速使ってみるとしよう。
父さん、きっと驚くぞ」
明日が少し楽しみだ。
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