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「ハァハァッ・・・っ!!」
もう、無理・・・さすがに疲れた
息切れが激しくなり、俺は座り込んだ
「っ・・・ハッ、俺もう無理です」
安田くんも俺と同じように座り込む
俺と安田くん以外はまだ出来ると言うかのように平然と立っている
アンタらの体力が凄いよ・・・まぁ、吹雪は何となくわかるけど
「俺もダメっ!!先輩達無駄に体力ありすぎ・・・
しかも、意外にも皐月もスゲー体力あるし」
「俺体力だけは自信あるからなっ!!」
ニカッと笑う皐月が素晴らしく眩しい・・・
「颯斗さんも安田君も疲れてるみたいだし、休憩しようか」
そう言って俺の方まで歩いてきて手を差し出して来たので吹雪の手を取り立ち上がる
「ハァー・・・疲れた。俺、飲み物買ってくるよ」
と言って海の家まで行こうとしたら安田くんもついてきた
「まさか、あの人たちが先輩の知り合いだとは思いませんでしたよ」
人の多い行列に並びながら安田くんが呟く
「俺もまさかいるとは思わなかったし」
「にしても、本当に美形ばっかですね。あのモジャモジャは違いますけど」
5人が集まっている方を見て言う
「あの美形集団は生徒会。そんで、モジャは5月に来た転入生で俺の同室者」
軽く説明すると安田くんはへぇー、と答えた
「生徒会ですか・・・なんか可哀想ですね」
「何で?」
「だって、こんなに仲良く先輩といるのに・・・
その先輩に生徒会を潰されそうになるなんて、想像するだけで可哀想です」
哀れむ目で5人を眺める
「あっそ・・・あ、前進んだよ」
こんな事を話しながらもちゃんと飲み物を買って煩い奴らのもとに戻った
同情するだけして、何もしない君は俺以上に酷いよなぁー・・・
同情だけされて何もしてもらえないアイツ等が可哀想。
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