世界には勇者がいた

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世界は嘆き、絶望していた。 長きに渡る魔族との戦いは、徐々に人間側が不利になっていた。 「ならば、俺が魔王を討ち取ってやろう。」 しかし、世界には勇者がいた。 彼は一人、魔王の待つ城へと向かい、魔王を葬った。 その証拠に魔族の軍勢は消え失せ、人類は再び平和を手にしたことに歓喜した。 あれから5年。 世界は何事もなかったかのように日常を取り戻している。 そして、いつしか「彼」は、こう呼ばれるようになった。 自らを犠牲にして世界を守った「伝説の勇者」だと。  
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