2月14日

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二月十四日、今日は世間一般でいうバレンタインデーという日である。 といっても僕、喜代司 清志にとっては母と妹が駄菓子のチョコを五百円ぶん買ってくれる ということ意外はほぼ普通の平日であった。 現在時刻、6時。いや、別にバレンタインだから早く起きたとか、 委員長の深井さんもしくは保健委員の浅井さんからチョコが欲しいなんて思ってない。 いや、実はちょっとしたすごく恥ずかしいこと(ちょっとなのかすごくなのかどっちなんだ) なのだが、 僕は誰よりも早く学校に登校するのが趣味というか、かなり好きなので、 現在登校中だ。 野球部などが朝練を開始しているなか、僕は校門をくぐり、 職員室に鍵をとりに行く。担任の教師である、小浜先生が運動部の顧問なので 先生がいなかったことは一回もないので、誰かいるだろうと思いながら、 職員室のドアをノックし、中に入った。 「失礼します、二年五組の喜代司です。教室の鍵を取りに来ました。」 あれ、小浜先生がいない… 「おぉ~清志、小浜先生ならもうグラウンド出たぞ」 かわりに普段超ガサツで不真面目数学教師の土井口が、 普段とは考えられないくらい髪形をバッチリ決めてスーツにネクタイだ。 しかも仕事用の机がキッチリしている。 …この人はアホだと心の中でつぶやいた。 「オイコラ今、失礼なこと考えただろ」 マジな顔で怒られた、普段、ボサボサなロン毛がまとまっており、ワックスでピッカピカに光っている。 「まぁ、オレもやるときはやる男なんでね」 確かに土井のルックスはいい部類に入るし、スーツもキマってる。 …普段からキッチリやりましょうよ… 「いや、あの…普段からそれだけキッチリしてたら…」 「馬鹿かお前、普段とのギャップがすごいんだろうが。」 …四十歳ちかい大人がそんなことしてもなぁ~… ていうか僕のセリフさえぎらないでよ。 「先生って何かの部活の顧問でしたっけ?」
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