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「ぶっちゃけ、あのまま生きてても何かが起こることなく人生終わるだけなんで。っていうか、今俺ってどういう状況ですか?」
俺、普通に寝てただけなのに…。
まさかの突然死?
「いえ、貴方の家の隣家で大きな火事がありまして。それで、貴方だけが亡くなったのです」
サラッと衝撃的事実を言われました。
死んだって実感ないな…。
だが、一つ聞かないといけないな。
「家族はどうなりましたか?」
「全員無事です。いち早く気付いた貴方の母親が、他の方を起こして知らせたようですね。貴方だけは既に火に巻き込まれ、間に合わなかったみたいですが」
そうか…。なら良かった。弟や妹にまで死なれたら、俺としてはかなり心苦しい。
「ありがとうございます。じゃあ、死んだから俺は今ここにいるんですよね」
記憶の無い間に死んだというのは違和感があるけどな…。
「はい。他に何か聞きたいことはありますか?」
一度疑問をぶつけてみようか。これ結構重要なことだよな?
「本当に俺は火事で死んだんですか?記憶が無いからすごく気になるんですけど…」
「貴方は火事で亡くなりましたよ。貴方が焼け死ぬシーンをお見せしましょうか?」
「結構です」
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