第1話 The beginning of the beginning

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 見たくないよ、そんなの。かなりグロそうだし、何より自分の死に往く姿を見るなんて気が引ける。  というか、何で俺はこの記憶がないんだろうか?普通、火事があって、それこそ自分が巻き込まれようものなら、少なくとも何らかの記憶が残るはず。    全く無いというのは異常じゃないか? 「さあ?私は知りませんよ。私にも分からないことはありますしー」  適当に逃げやがったぞ、神様なのに。全知全能で何でも知ってる、とかじゃないのか。 「はぁ…。私はいくら主神といっても、無数に存在する世界の中の一つ、そこしか担当していませんから。単純に規模が小さいのですよ。だから私の力も、貴方が思うほどに強大ではないのです」  ふーん、そうなのかー。   「で、俺の質問への返答は?」  たらたらと言い訳がましいので急かしてみた。こんな神様なら罰はあたるまい。 「むっ…なんか態度変わったような…。すみません、私にも何が起こっているのか分からないのです…。先程から原因の究明はしようとしているのですが」  神様はやや不機嫌そうでありながらも、同時に困惑の相も含んでいる。  結局分からず終いだったか。本当なら神様なのに何やってんのと言いたい所だが、一応努力したっぽいので、ここはそれに免じて許してやろう。 「なんか、立場逆転してませんか?」 「多分気のせいです」
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