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「いやいらねぇよ、そんなに」
いや、確かに作ってもらえることはとてもうれしい
だが...
「そうやって前も言ったら、一食分食ってないからって弁当箱二つにしてただろ?
あのとき俺は[お前は力士かっ!]って言うような目で見られたんだからな?」
「でも星明、あの時結局片方しか食べなかったじゃん?」
「当たり前だろ、第一、もう片方はすべて同じ具財だったしな
どうせなら別のもんにしろよ」
「え~、だって星明トマト好きじゃん」
そう、前回もこうやって朝飯を抜いたとき、こいつは片方の弁当箱を
赤いトマト一色で染めた
「だからって、片方の弁当をソレ一色にするか?」
「あはは...ごめんごめん
じゃあ今日はひとつにしとくから、早く着替えてきて、三分以内ね♪」」
「おう、三分過ぎたらどうする?」
「コロス♪」
「姉さんひどいっす。俺、いくつ命があったらいいんですか?」
「嘘だから、嘘嘘、だから早く行く!」
「へいへい」
あいつの発言はいつも嘘か本当かわかんないよ。
はぁ...恐ろしい。
「何か言った?」
「お前は人の心を読めるのかよ」
「星明の考えることなんて予想つくよ」
いやソレって自覚しているってことなんじゃぁ...
と、おもったが、春の殺気に気がついた俺は
その思考をとめた
「さ、はやく着替えるとするか」
俺はそう呟くと、自分の部屋に駆けていった...
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