今日と今日をつなぐ夢

4/12
前へ
/21ページ
次へ
「いやいらねぇよ、そんなに」 いや、確かに作ってもらえることはとてもうれしい だが...       「そうやって前も言ったら、一食分食ってないからって弁当箱二つにしてただろ?  あのとき俺は[お前は力士かっ!]って言うような目で見られたんだからな?」 「でも星明、あの時結局片方しか食べなかったじゃん?」 「当たり前だろ、第一、もう片方はすべて同じ具財だったしな  どうせなら別のもんにしろよ」 「え~、だって星明トマト好きじゃん」 そう、前回もこうやって朝飯を抜いたとき、こいつは片方の弁当箱を 赤いトマト一色で染めた 「だからって、片方の弁当をソレ一色にするか?」 「あはは...ごめんごめん  じゃあ今日はひとつにしとくから、早く着替えてきて、三分以内ね♪」」 「おう、三分過ぎたらどうする?」 「コロス♪」 「姉さんひどいっす。俺、いくつ命があったらいいんですか?」 「嘘だから、嘘嘘、だから早く行く!」 「へいへい」 あいつの発言はいつも嘘か本当かわかんないよ。 はぁ...恐ろしい。 「何か言った?」 「お前は人の心を読めるのかよ」 「星明の考えることなんて予想つくよ」 いやソレって自覚しているってことなんじゃぁ... と、おもったが、春の殺気に気がついた俺は その思考をとめた 「さ、はやく着替えるとするか」 俺はそう呟くと、自分の部屋に駆けていった...
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加