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輝瑠は優しく微笑んで私の頭を撫でた。
これ、割りと気持ちよかったりするんだよね。
「みんな、りぃが転校すんの、悲しがってたぞ。『青嵐の姫がいなくなる』ってな」
「私は青嵐の姫じゃないし。ま、そのうちまた遊びに行くよ」
「あぁ。言っとく」
さて、そろそろチャイムが鳴りそう。
行かなくちゃね。
「じゃ、行ってくる。向こうは頼むね」
「あぁ。…気を付けてな」
私は登校している生徒たちに混じって、校門を潜った。
そこで、輝瑠を振り向く。
…そんな心配そうな顔するなよ。
私は輝瑠に向かって軽く手を振った。
大丈夫だから。
ね…?
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