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少し不安になって自分の長い髪に指を通す。
ブラウンの綺麗なストレートの髪。
ちょっと気に入ってるんだよ?
「髪、このままでいいと思う?」
不意にそう聞くと、雷斗はまた微笑んだ。
「問題ないだろ。その髪見たってりぃがあの“白ゆり姫”だって気付く奴はいねぇよ…多分」
「最後の“多分”が気になるが…、まぁ、いっか」
「お前、変わんねぇな」
あはは、と雷斗は笑った。
変わんないって何がだろ?
…ま、いっか。
「じゃ、そろそろ行こっかな?」
「あ、じゃあ担任呼ぶから待ってな」
コーヒーを飲み干し、立ち上がった私を呼び止めると、すぐにどこかへ電話し出した。
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