刹那【プロローグ】

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満月の夜、二人の男女が武器を持ち路地裏で相対している。 僕は、その真上のビルの屋上から傍観する。 向かい合っているのは、サングラスをかけている身体がゴツイ男と華奢な身体つきの少女。 男の方は、スキンヘッドで堅苦しいスーツを着ており片手には銃が見える。 少女は銀の髪色にベージュ色のセーターに赤色のチェックスカートを着ており腰には、刀の鞘が見える。 睨み合っていたが 男は動いた。 バン と乾いた銃声が路地裏に鳴り響く。 道路が染まる。 だが、どう見ても血を出しているのは男の方。 アスファルトに口付けしピクリとも動かなくなった。 一方、少女の刀は、紅く染まっている。 全く 太刀筋が見えなかった。 月夜に映える銀髪は風になびく。 「あれっ?もう死んじゃったの…」 そう聞こえた。 そして、何かを感じ取ったように上を向く。 気づかれたか?
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