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「休憩でもしたらどうだ?」
「…珈琲を。」
こちらの提案に逡巡してから、返答のかわりにPCより左手に置かれていたマグカップをおもむろにこちらへ差し出す。
淹れて来いということなのだろう、まったく自分の存在をなんだと思っているのだろうか。
それでもそのカップを受け取ってしまう自分の性格にも問題がある。
大分前に置かれたのだろうか、もう飲み干されたカップの底には珈琲色の輪が描かれている。
一度も自分の方へ顔を向けずにいる彼に苦笑しつつ、カップを手に彼の元を離れた。
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