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「また、君か…。」
もの思いにふけっていると不意に耳障りな声が入ってきた。
自分が生きてきたなかで、もっとも性格の合わないと思った人物は普段PCの前から離れる事の無い体を珍しく窓へ預けながら侮蔑にも似たまなざしでこちらを見ていた。
「今日は氷点下らしいぞ。何もありはしないというのに警護とは…ご苦労な事だな。」
ククッと喉の奥で笑う様が離れていても伝わってくる。
久々に顔を見たが、相も変わらずまったく嫌味な男だ。
彼の居る窓辺まで移動しながらふと、いつもとは違う違和感に気づく。
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