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「お名前が……湊沙耶、さん」
うん、間違いなく私の名前だ。
「血液型はAB型で身長は168センチ、体重がーーもがっ!?」
「そんな項目は読み上げなくていいから……次の質問にいきましょ?」
私に口を塞がれたままスィンはちょっと怯えた表情でこくこくと何度も頷いた。
それを確かめてから私はにこやかに微笑んで彼女を解放する。
「あ、えっと……えと、髪と瞳の色は黒で……スリーサイズは上から87・58・88、ですか?」
まあ、そうなんだけど……。
何でそんなプライバシー的な情報がだだ漏れしちゃってんの?
「ご両親はお父さんが湊吾朗(みなとごろう)さん、お母さんは梨夏(りか)さんでーー」
うん、まあ……そうなんだけどね?
さっきから何の確認をーー
「……享年、16歳」
背中の中につららでも差し込まれた様な悪寒が背筋を這い上がった。
……は?きょうねん……享年?
「死因は大型トラックに轢かれ、即死……」
頭をハンマーで殴られたみたいな衝撃を感じて、一瞬目がくらんで足がふらついた。
何よ……それ、どういう……こと?
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