0人が本棚に入れています
本棚に追加
「また泣くぅ~…情緒不安定か?っつうの」
んしょんしょ、と声をこぼしながら身体をくねらさせ、背中に腕を通しテツの方向にまるで人形のように何の抵抗もなく向いた俺の身体を今度はギュッと抱き締めた
「て…テツ…?」
胸元に顔を埋まる形になった俺は、テツの首筋に沿って顔を持ち上げ、テツを見つめた
俺の頭を撫でながら目を閉じて優しく笑っている…
そんなテツを見て更に愛しさが溢れだした
俺は脇腹から肩に腕を通しテツの顔の真横に顔を埋め、今持っている限りの力でテツの身体を抱き締めた
好き…大好き……!!
「…?ふふ。今日だけじゃヤなんだよ」
真横で埋まる俺の頭の側頭部に軽くキスをしてそのまま鼻で笑った
その鼻から抜ける息が無防備な俺の耳にかかってなんとも言えない感覚におそわれ思わずビクンと反応してしまった
「ニィ?…感じやすいんだな。ココ」
そう言うと今度は俺の耳のふちをペロッと舐めた
「ひっ?!…ぁ…やだ…ん…」
「聞いてる?…今日だけじゃヤなの」
埋まったまま漏れる声だけ聞こえる俺の顔をテツは強制的に正面に向かせ、顔を近づけてきた
俺はといえば初めての刺激に身体中が溶けるような感覚に襲われ、ギュッと目を閉じて赤らめた顔は、きっとこの上ないいやらしい表情をしているだろう
最初のコメントを投稿しよう!