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幸谷は体が小さい。
それは、この物語の始章で述べた通りだ。
高校1年生にして155センチの彼は、その童顔も相まって、見た目は完全に中学1年生である。
そのためかはわからないが、彼は大人びた雰囲気の衣服を好む。
そして今回も、真っ先に手に取ったのは黒色のスキニーパンツだった。
「身長低いから、毎回裾あげしなきゃだけど……」
値段は4000円近いが、丁度セールのようだ。
およそ3000円にまで値下げされている。
迷わずそれに決定した。
さて、次に上に着るものだ。
「…とりあえずジャケット欲しいけど、あれは値段張るからな……ま、今回は家に帰るまでだし、安いけどこの先も使えるやつを選ぼうかな」
ということで、その後、
普通の白無地の長袖、青のシャンブレーシャツを選び、兄に託した。
「あれ、値段見なくていいって言ったのに……。 これでいいの?♪」
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