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｢…いい加減にして……もう｣
｢ごめんごめん、でも拗ねた顔も可愛い……！｣
｢からかわないでってば！｣
｢からかってないわ、マモリが自分の美貌に自覚がないだけよ｣
｢び、美貌って……あたしそんな可愛くないと思うけど……｣
｢世の中のブスに失礼よ、それ｣
｢それこそ失礼よ｣
端から見たら、親子漫才である。
どんな茶番だ。
｢あれ？ じゃあどうしてお母さんは、一人しか子供生まなかったの？｣
｢あぁ、それ？ お父さんの今の地位は丁度マモリを生んだ後すぐなの。 そしたら忙しくなって、[ピ―――]する時間もなくなっちゃって。 終いには単身赴任。 で、マモリしか｣
｢…………そう…｣
聞かなければよかった。
家族に有りのままをさらけ出す、といっても、これはやり過ぎだと思うのは私だけ？
……いや、これはやりすぎでしょ……。
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