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どうしよう・・・
今日は いつもより 遅くなっちゃったかも
「ただいま」
少し 小さい声で言う
返事がない
急いで自分の部屋に入ろうとすると
「かなちゃん 今日は少し 帰る時間が遅いんじゃないの」 と いつの間にか ママが私の後ろに立っていた
別に 悪いことをしているわけではないのだけれど
「ごめんなさい・・・」
なんとなく 謝ってしまう
「お友達と おしゃべりしたい気持ちは
ママも分かるけど・・・
もう 二年生の後半を過ぎているんだし・・・ そろそろ本当に・・・ 本腰をいれないとね
ね かなちゃん」
「はい ごめんなさい ママ・・・」
「お夕飯までには まだ 時間もあるし 出来たら 声かけるから 少し予習でもしてるといいわ」
にっこりしながら ママはそういい キッチンに戻っていった
ガチャ
隣の部屋のドアが少し開き お兄ちゃんが顔を出す
「お前みたいな うすのろま 帝王大学なんか 無理に決まってる」早口で そう言い ガチャンとドアを閉める
気にしない 気にしない
口を閉じながら 自分に言い聞かせ 部屋に入り
塾の英語の小テストに出そうな部分を 何回も 何回も ノートに書き続けた
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