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怪しまれないように 全然 普段着のまま 来ちゃったから なんだか恥ずかしい
だけど 早く会いたくて・・・
そう思いながら足早に駅の方に向かうと
見慣れた 黒い車が
駅前のコンビニの駐車場に入るのが見えた
慌ててコンビニまで 走る
助手席の前で 少し 息を整えてると ゆっくり窓が開いた
「びっくりしたよ 美樹? なんだか 違う人に見えたよ」
「ごめんなさいっ ちょっと 慌てて出てきたから こんな格好で」
「いや 俺のほうこそ 急に ごめん
飯は 食ったかな?」
「え まだ です」
今日子さんが 最近 お菓子作りに ハマってしまい 不器用な上に 慶太が幼稚園から帰ってから 作るから 最近 夕飯は 本当に 8時過ぎが当たり前になってた
「んー じゃあ 今日は 美樹がカジュアルな格好だから ハンバーグでも 食べに行くか?」
「えっ・・・ あ ごめんなさい
本当に 変な格好で」
「ははは いや すごく新鮮で嬉しいよ じゃあ 俺のお勧めのお店に行こうか」
「はい」 少しでも 長くいれることが嬉しくて つい 声が大きくなり 自分でも びっくりする
「ははは やっぱり美樹は 分かりやすいな」
なんだか すごく子供扱いされた気がして ちょっと悔しくなる
でも 右側から そっと 左手が差し出されると 嬉しくて つい 握りかえしてしまう
「美樹 来てくれて ありがとう
好きだよ・・・」
「私も・・・」
学校でも 家でも 感じることが出来ない安らぎが心地好い
このまま ずっと 一緒にいられたらいいのに
私は そっと 目を閉じて呟いた
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