変化

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「なんかさ 美樹の ママ 若いよね~ 美魔女って感じ ちょ~ うらやましい」 「そんなこと ないよ・・・」 「え~ うちのママなんて 気持ちだけは若いけどさ もう 本当 いかにも おばちゃんだもん 萎えるよ~」 「うちも~ すっぴんでいたら おばあちゃんか お母さんか分からないくらいだし 」 あはは・・・ みんな 口々に 美樹に話しかける 「ちょっと・・・」 クラスの情報通の早苗が 美樹の近くの女の子の袖を掴んで 連れて行く ・・・ 「えー マジで? うちら 全然 知らなかったからさ」 「だから あんなに若いんだ」 全部の会話は 聞き取れないけど だいたい 話しの内容は 想像できる 「ちょっと」 と ボクが言う 少し前に 「慶太くん 一緒に来てるの? 私 久しぶりに会いたいな~」 かなちゃんが ニコニコしながら 美樹の手をひいて カウンターのほうに連れて行った 「なんか うちら 美樹 傷つけたかな」 (いまさら 遅いんだよ) ボクは イライラしながら 早苗達を見ていた 「今日子さんは 美樹の自慢だから 大丈夫だよ」 みなみが さりげなく 励ましに行った 「そうかな・・・」 「うん だってさ 若くて 可愛くて しかも 子供のために こんなに頑張ってくれるんだよ すごくない?」 「うん すごいよね 家なんて ダメダメばかりで じゃあ 付き添いしてよ なんて頼んでも そんな 高校生ばっかの中に おばちゃん一人 入れるわけないでしょ! とか言うし」 「ねー うちも きっと・・・・ 頼んでも来てくれないよ だから 美樹も きっと 内心は 自慢のお母さんだと思うよ そんなこと 気にしてたら せっかくのお料理も 美味しく食べられなくなるよ さー たくさん 食べよう」 そういって ちょっと暗くなりかけた ムードを切り替えた (やっぱり みなみは凄いな ボクなんて だめだな~)
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