万亀 真弥

4/5
前へ
/43ページ
次へ
 高校2年になった夏休み。  俺たちは、西園寺家の別荘に遊びに来ていた。  たまたま 西園寺の妹 清良(きよら)と、京極の妹 友里、そして その友人である外国人留学生のカレンと、東条静音も居合わせた。    そこでオレは、東条静音に一目ぼれをした。  色白で薄い茶色の髪、大きいけれど切れ長の瞳に、薄い唇に 華奢な身体。  人形のような美しさに、目が離せなくなっていた。  その当時、まだ西園寺と付き合っていた。  彼は、太陽のように明るい男で、一緒に居ていつも楽しかった。  彼は、オレを恋愛対象として見ていたが、オレは彼を好きではあったが、そこまでの感情は持てずにいた。  そんなオレの事を分かっていた西園寺は、お前に本当に好きな人が出来たら、応援すると言ってくれていた。  
/43ページ

最初のコメントを投稿しよう!

74人が本棚に入れています
本棚に追加