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そんな妄想でニヤニヤしながらも、一応校舎内はちゃんと見ておく。
これから通う学校、キッチリ覚えなきゃね。
どこでどんな腐ラグが立つかも分かんないし!
『一瞬にして慣れたね…
やっぱり餌を目の当たりにすると違うか…流石腐女子』
当たり前だろ?思った以上にこの学校楽園みてぇだぜ?
やはり休み時間で間違い無いらしく、生徒が沢山廊下に出てて…
しかも全体的に外見普通レベルから中の上レベルではなかろうか?
今のところ見る限り。
その上、風紀委員長に生徒達が挨拶したりするんだ
やだ、男子高校生マジ可愛い!
しかも校舎内広くて超綺麗だよ!
私が通ってた田舎の共学とは造りも全然違う。
歴史が有る学校なクセに、何故こんなにも綺麗に保ててるのか…
「おい、かねやん!」
辺りをキョロキョロしながら歩いていたら、不意に後方から誰かがそう言って
此方に走って来たかと思うと、私の斜め前を歩く金田先輩の肩に勢いよく腕をかけた。
その人はこれまたイケメンに長身で、少し天パっぽい黒髪にお洒落眼鏡の…
誰だい!?君はっ
「かねやん」って金田先輩の事ですかねぇっ!?
あだ名キタコレwww
何コレ仲良しフラグビンビン!!
「佐竹…廊下を走るな阿呆が」
「あは、見逃して、風紀委員長様…あっ!コイツ?
へー…!」
仲良さそう?な二人の絡みに内心ハァハァしながら様子を見ていると
「佐竹」と呼ばれた男性は、急に私の方を見て意味有り気に笑った。
金田先輩が直ぐに反応する。
「コイツ…?」
「今なぁ、廊下のあっちの方で「委員長様が超美人連れて歩いてた!」って、下級生が話してたからさ。
誰の事かと思って、急いで走って来ちまった」
「だからと言って、廊下は走っていいものではない」
「だから見逃せって…
おい、お前名前は?そのネクタイの色は2年だよな?」
うっかりまた見守ってしまっていたら、佐竹くんとやらは再度私に視線を移して問い掛けてきた。
「あ、はい。2年に転入して来ました、久保真と言います」
「久保!お前が久保か!」
お…っ
またこの反応…
なんだ?私ここで有名人なのか?
「ふ~ん…予想外。
すげー勉強出来る特待生っつーから、お堅そうながり勉タイプ想像してたら…
がり勉どころか、超美人じゃね?気に入った!」
「へ…?」
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