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「俺は生徒会長の佐竹雄一だ。宜しくな、まこちゃん」
「せ……」
生徒会長ぉぉぉぉぉっ!!!!?
って…柄してないよっ!!君っ!!
や、超イケメンだけどっ!!
セオリー通りでいけば、生徒会長はもっと俺様系、若しくは秀才風な綺麗系であるべきっ!!
こんなチャラい雰囲気の、廊下走っちゃう生徒会長で、名門校がいいんスかっ!?
私が少し面食らってしまっていたら、何故か金田先輩が私と会長の間に割って入って来た。
「いきなり「まこちゃん」とはなんだ、馴れ馴れしい。
ふざけるのは脳味噌だけにしろ」
「ええ?別に良くね?
俺まこちゃん気に入っちゃった。
可愛いねまこちゃん、チュウしていい?」
「ふざけるな!」
「なんだよ?急に怒鳴るとか、かねやんらしくねぇぞ?」
「かねやん…」
やっぱり…
“かねやん”って、金田先輩の事なんスねっ!!
超可愛いっマジクソ可愛いっ!!!
「久保…何をニヤニヤしている?」
「あ…いえっ、かねやんって…すげー可愛いです!
いいですね、可愛い愛称!先輩達、仲良しな感じがして更に可愛い!」
こりゃもー
完全に会長×風紀委員長だわwwww
いきなりこの組み合わせ素敵過ぎるっ
二人共イケメンだし、マジ眼福!
この二人の姿を目に焼き付けておくべく、ニヤニヤが止まらないながら二人をジーッと見てそんな事を言ったら
突然金田先輩が顔を真っ赤にして私から視線を逸らした。
「まったく…お前という奴は…」
「あ…」
しまった…
調子乗って怒らせたかも…
「す…すみません先輩!
あの、今のは悪気があった訳じゃなくて…その…」
「…謝る必要は無い。
早く職員室に行くぞ。
次の授業が始まってしまう」
金田先輩はぶっきらぼうにそう言うと、再び職員室に向かって歩き出した。
やべー…相当怒らせたっぽくね…?
かなり気拙いけど、私も後を追って歩き出し
何故か会長様がくっ付いて来て、私に並んで歩いているかと思ったら、私の左腕と自分の右腕を急に組んできた。
Why?
「あの…会長?」
「雄一先輩」
「…って呼べって事ですか?」
「YES」
「じゃあ、雄一先輩。…これはなんの真似っスか?」
「まこちゃんにくっ付きたかったの駄目?なんなら手ぇ繋ごうか」
「いや……それなら、これでいいです」
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