出会い

11/45
前へ
/810ページ
次へ
左手薬指に年期の入った指輪をしているところを見ると、多分高校生くらいの子供が居そうな雰囲気。 ま~、そりゃしゃーない。 いくらホモ増殖がミッションでも、現実が完全にホモだらけじゃ人類衰退するわな。 こういう普通な人も必要だ。 ともあれ担任に会えたので、一週間休んでしまった事を詫びつつ挨拶して、今度は担任の案内で教室に向かう。 因みに担任、この時間本当は別のクラスの授業の時間だったらしい。 でも私と会っちゃったから、先に私を他の生徒に紹介してくれるみたいだ。 変な時間に来たばっかりに申し訳ない。 そこから、辿り着いた先は、3階の真ん中にあった教室。 私のクラスは、2-Dらしい。 しかしま~… 本当に広い学校だわ。 これは慣れるまで誰かに付いててもらわなきゃ、移動教室なんか有ったら確実に迷子になる。 そんな事を考えながら、担任が扉を開いて入って行った教室内を覗くと 流石名門校らしく、生徒達は男子ながら行儀よく席に着いていて 既に他の先生による授業が始まっていた。 しかし私の自己紹介を先ずしなければならない為、それは一時中断。 担任に紹介され、転校生らしく正統派な挨拶してやりましたよ。 「宜しくお願いします」 ってね。 壇上から教室内を見渡してみれば、うちのクラスはなかなか上出来な外見を持った面子だった。 特に、壇上から向かって左側の前列に座ってる、黒髪眼鏡な子と、右側後列に座ってる、ちょっとチャラ男っぽい明るい茶髪にロン毛の子と、その手前、多分私の席であろう、空席の左隣に座ってる、茶髪で短髪の子の3人が相当イケメン。 これはなかなかの当たりクラスだ。 と、自己紹介後ハスハスしながら空いていた席に座る。 エルたん入りのリュックは、机の脇に有るフックに引っ掛けた。 それから担任が教室を出て行き授業再開。 どうも英語の授業だったらしい。 私英語苦手だったんだよなぁ……… ……… あ…あれ… …どうした事だろう…? 先生が黒板に書いてる英文が… 読める…読めるぞ…? しかも、読めるだけではなく勝手に脳味噌が意味を理解する働きまで見せている。 先生の読む教科書の英文ですら、まるで日本語で話している様にすんなり聞き取る事が出来る…
/810ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5312人が本棚に入れています
本棚に追加