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メタボと話していた私に、そう声を掛けてきたのは丸山。
どうもメタボと会話していると意識がそっちに向いてしまって…
周りからはボーっとしてる様に見えるのかもしれない
「あ、おう、聞いてた聞いてた。
放課後、丸山が学校内と寮案内してくれるんだよな?」
「ああ」
「はいはーい、丸山ん、久保っち、俺も一緒に行く~」
「俺も行きたいんだけどなぁ…部活さえ無ければ…」
「チッ…なんで黒木くんが来るんだ…」
丸山が外を見て舌打ちしたのを、隣に居た私はバッチリ聞いてしまった。
学食で彼等と話した内容なんかを整理すると…
千葉はバスケ部に所属するスポーツマンらしい。背高くてガタイいいし納得。
で、黒木は帰宅部。
丸山、千葉、黒木は3人共学校が用意した寮住まいをしている。
ただしこの学校、全寮制ではない。
寮には、県外やなんかから入学して来た生徒達が住んでる様だ。
通える範囲だけに金持ちやエリート…しかも男だけが密集して住んでるなんて、そりゃ考え難いもんな。
都心の私立高校は、いくら名門とはいえ、少子高齢化な昨今運営はシビアみたいだ。
それに金持ちエリート校って、同じく都内の、ちょっとこことは離れた場所にもう一つ在るんだよね。
そこはうちと違って共学だけど。
…おっと、話が脱線した。
整理に戻ろう。
これは最も重要な話。
なんと…
黒木千葉の仲良しコンビと、丸山が、一緒に飯食うのはさっきが初めてだったらしい!
だからか、黒木や千葉は丸山に対してフランクだけど、
丸山は二人の名前に「くん」を付ける。私は飯食ってる間に呼び捨てされ始めたが…
兎も角、丸山と黒木千葉コンビ、同じクラスながら元々仲が良かった、って訳ではないみたいだ。
まぁ、真面目とチャラ男とスポーツマンだからな。
合わない部分が有るのは当然。
だけど、私がきっかけでここ仲良くなってくれればさぁ!
チャラ男×真面目は大好物なんですっ!私っ!!
特に黒木と丸山の外見は美味し過ぎるっ!
や、千葉×丸山でも良か!千葉×黒木×千葉とかも…
取り敢えず、丸山は右側固定だな。
あれは金田先輩と同様、クーデレ受けに私の中では勝手に認定された。
放課後までの残りの授業時間、ずっとそんな事を考えてましたよ。
ええ、
脳内薔薇色でした、正しく。ご馳走様です。
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